沖縄-韓国連帯集会  済州報告(エミリー) 2014/5/17    翻訳:高橋年男、有銘佑理

私の名前はエミリーと言います。台湾人です。2011年から江汀で暮らしながら海軍基地反対の国際活動を一緒に行っています。江汀の闘いを通して、沖縄が受けている苦難の現実と、済州の悲劇の歴史を学びました。私にとってこの経験は、私が生まれ育った台湾に対して多くの疑問を投げかけることになり、もっと学ぶきっかけになりました。そして、済州、沖縄、台湾が同じ歴史の中にあることを知りました。このして3つの島が一緒に平和を実現できるんだ、ということを確信するようになりました。

済州と沖縄の、この二つの島が、共に立ち向かっているのは、米軍基地と軍事主義です。

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済州にあるアルツール空軍基地は、日本の植民地時代に日本軍によって造られたところで、現在の土地は韓国国防部の所有になっています。ということは、やろうと思えばいつでも、韓国政府はそこを空軍基地として使うことができるという事を意味するのです。

 

現在、済州では海軍基地が建設されています。空軍基地も入ってくる恐れがあります。そうなれば済州は沖縄のように、徐々に軍事化されていくかもしれません。

沖縄に来て、済州の状況を見つめるとき、この二つの島および、米軍基地のために苦しんでいる他の島々は米軍を追い出すために一緒に連帯しなければならないと思います。

しかし、台湾の場合は少し状況が異なります。実際、米軍基地は存在しません。かつて冷戦時代には台湾政府がアメリカと同盟関係にあり、台湾にも米軍基地がたくさんありました。1972年に沖縄は、米軍から日本政府の統治に移りましたが、沖縄は米軍基地を撤去することができず、むしろより多くの米軍基地が沖縄に移ってきました。台湾からは米軍が出て行きましたが、それは冷戦の終息を意味するものではありませんでした。

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資料來源:面對東亞美軍基地 傾聽沖繩高江的聲音/ by 古川

中国の脅威という理由で、台湾は依然として米軍の傘のもとに置かれています。このような意味から、私たちの島はかつての冷戦時代からあたらしい冷戦時代に共に移ってきたのです。台湾の平和は、アメリカと中国の間の軍事力の牽制と均衡によってかろうじてもたらされているにすぎません。

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見た目には異なっていても、私たちの苦痛は同じ構造のもとで起きており、

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蘇岩礁

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独島(竹島) 尖閣諸島(釣魚島)

東アジアのこの3つの島は歴史的経済的な背景により発生した対立の同じ圏域に置かれているため、台湾は沖縄と済州とともに非武装・平和の島の連帯を一緒にめざしていかなければなりません。

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済州「非武装平和の島」宣言

すでに歴史は私たちが共通の運命を持っていることを明らかにしています。非武装・平和の島は、決して一人では作り上げることはできず、一人だけで平和を築くことはできません。他の島に犠牲をもたらす平和は恥ずかしいものです。

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私たちにとって、地域の対立を解決するためには、強い意志と創意が必要です。そのために、この夏の8月に、済州において「平和の海のための国際平和キャンプ」を開催します。特に沖縄と台湾からたくさんの人々をお招きしたいと思います。このイベントは平和のための島々の連帯実現のためのささやかな第一歩になると思います。

戦争の基地がもたらす破壊に対する認識、島の人々の観点から海についての話を聞き交流すること、そして平和の島の連帯について共有し、海の平和活動を広げることが目標です。

今年はまず、済州が主催することにします。今後は沖縄と台湾も一緒に順番に回りながら非武装・平和の島連帯の理解を基礎に、関連する行動もできるようになればと思います。

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嘉数高台に設置されている案内パネル。普天間基地返還後の跡地利用構想が書かれている

済州・沖縄・台湾は、韓国・日本・中国の国境の島ではなく、私たちが愛する故郷であり、私たちの家です。昨日、普天間基地周辺を巡りながらこのようなパネル(注:嘉数高台に設置されている案内パネル。普天間基地返還後の跡地利用構想が書かれている。)をみつけました。ここに住む人々はこの基地を返還させる闘いをしているだけではなく、基地返還後にこの地域をどのように利用していくかについて夢を描いています。

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私たち、3つの島は、米軍基地が去った後、どのような平和の島を作り上げていくのか共に考えていくことが必要だと思います。

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